石川県七尾市でAIを活用した介護・病院送迎サービスの実証実験を実施
- Miyuki Takei
- 4月14日
- 読了時間: 3分
社会医療法人財団董仙会(所在地:石川県七尾市、理事長:神野 正博)は、スペア・テクノロジーソリューションズ株式会社※1(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北野 勇磨)と共に、石川県七尾市及び周辺地域において2024年9月よりAIオンデマンド乗合交通ソリューション「Spare Platform」を活用した介護送迎サービスの高度化を目指した実証実験を実施しました。
高齢化・過疎化に加え、2024年1月に発生した能登半島地震の影響で介護施設の統廃合が進むことで介護施設における送迎業務が複雑化。介護職員の高い業務負荷を軽減するため、AI技術による業務効率化の可能性を検証しました。従来の手作業では、必ずしも効率的とは言えない状態となっていた送迎ルート作成業務の自動化や、各施設で実施されていた送迎関連業務を特定の部門に集約するといった運用改善を図ることで、職員の工数低減や車両台数の削減を実現。深刻な人手不足の中、介護職員リソースの有効活用やコスト削減につながる可能性を確認しました。
■今後の展開
実証実験の結果を受け、介護送迎業務の改善、運用統合による業務効率化の仕組みを2025年3月より本格導入。加えて、AI技術の更なる活用を目指し、スマートフォンアプリ※2を活用した予約制の送迎サービス「楽のり君」を提供予定。地域住民の方々が、介護・医療サービスをより利用しやすい環境の実現を目指します。
■本取り組みに関するコメント
<社会医療法人財団董仙会 理事長 神野 正博>
医療・介護の送迎サービスの運転手は不足し、高齢化も進んでいます。介護施設ごとの送迎サービスから、他事業所との協働・契約する送迎サービスについても緩和され、新しい介護送迎サービスの検討、実施が必要となってきました。一方、介護送迎計画は、利用者の身体能力、認知能力により、乗車できる車両が限定されるなどの要因で、アナログで時間を要していました。アナログからデジタルへのシステム構築は必須課題でした。
今回、スペア・テクノロジーソリューションズ株式会社様との実証事業において、この課題に取り組めました。今後は、人だけではなく物も一体的に運ぶことも模索します。また、地震でストップしている医療の送迎サービスについても、地域ニーズも合せて、課題に取り組んでいきます。
<スペア・テクノロジーソリューションズ株式会社 代表取締役社長 北野 勇磨>
このたび、社会医療法人財団董仙会様と共に、AIオンデマンド乗合交通ソリューション「Spare Platform」を活用した介護送迎の効率化に取り組めたことを大変光栄に思います。本実証では、送迎ルート作成の自動化や業務の一元管理により、介護職員の負担軽減と車両運用の最適化を実現しました。介護業界では人手不足が深刻化しており、本技術が介護職員の皆様の負担軽減に貢献できることを期待しています。今後も、AI技術を活用した移動最適化ソリューションの提供を通じて、地域社会の課題解決に寄与してまいります。
※1 スペア・テクノロジーソリューションズ株式会社は2019年に三菱商事株式会社とカナダSpare Labs社の共同出資により設立
※2 スマートフォンアプリ主要画面
